公開講演会「デンマークの若者の学習?就職?仕事とイノベーティブな社会づくり—若者エンパワメント運動のリーダーを招いて」
INFORMATION
日本では若者の「生きにくさ」「働きにくさ」が社会の関心事になっている。だが、他人任せでは、打開の扉は開かない。当事者として若者が発言することが期待されている。Frederik Dahler(フレデリック?ダーラー)氏はデンマークで当事者として若者エンパワメントの運動に精力的に取り組んでいる。その快活で爽やかな姿勢は若者の心を捉えたイノベーティブな運動ともいえる。若者が進路選択に悩むことは、世界共通である。デンマークの若者はどのようにこの「悩み」に向かっているのか、学習?就職?仕事に焦点を当てて、お話をしていただく。また、ダーラー氏を日本に招いた一般社団法人NO YOUTH NO JAPAN代表の能條桃子さんに登壇いただき、ダーラー氏の活動が日本の若者にどのような示唆を与えてくれるのか、お話をしていただく。さらに、若手研究者としてデンマーク財政を研究する倉地真太郎氏から専門的なコメントをいただく。質疑の時間を長くとり、ダーラー氏と交流する機会を作りたい。若者がイノベーティブに活動できる社会をどのように作り上げていくのか、参加者全員で考えて行きたい。
講師
司会、コーディネーター
本学経済学部教授
菅沼 隆
科研費プロジェクト「イノベーティブ福祉国家としてのデンマーク—福祉国家の持続可能性の制度的基盤の研究」研究代表者。
報告者
デンマーク左派連合青年部「若者」共同代表
Frederik Dahler(フレデリック?ダーラー) 氏
1997年生まれ。2020年、デンマークの左派連合の青年部である「若者」RGUを仲間と共に創設した。RGUは、設立3年で全国に29支部会員1000人と、短い期間で大きな影響力を持つ若者エンパワメントグループとなっている。公共交通機関無償を掲げた全国キャンペーンの他、地域支部ごとにさまざまなキャンペーンを実施している。活動方法も、大臣への手紙を集める、ステッカーを街中に貼るなど、若者の意見を社会に反映させる効果的で楽しい運動を展開している。デンマークの若者運動のリーダーとして注目を浴びている。
一般社団法人NO YOUTH NO JAPAN代表
能條 桃子 氏
1998年生まれ。慶應義塾大学院経済学研究科修士卒。2019年、若者の投票率が80%を超えるデンマークに留学し、若い世代の政治参加を促進する一般社団法人NO YOUTH NO JAPANを設立。Instagramで選挙や政治、社会の発信活動(現在フォロワー約10万人)をはじめ、若者が声を届けその声が響く社会を目指して、アドボカシー活動、自治体?企業?シンクタンクとの協働などを展開中。団体著作に『YOUTHQUAKE: U30世代がつくる政治と社会の教科書』(よはく舎)。2022年、政治分野のジェンダーギャップ解消を目指し20代?30代の地方選挙への立候補を呼びかけ一緒に支援するムーブメントFIFTYS PROJECTを行う一般社団法人NewSceneを設立。テレビ朝日 大下容子!ワイドスクランブル、東京MX 堀潤モーニングフラッグ出演中。TIME誌の次世代の100人 #TIME100NEXT 2022選出。
コメンテーター
本学兼任講師、明治大学政治経済学部准教授
倉地 真太郎 氏
専門分野は財政学。デンマーク財政研究の第一人者。科研費プロジェクト「イノベーティブ福祉国家としてのデンマーク—福祉国家の持続可能性の制度的基盤の研究」研究分担者。